私は10年ほど前に築30年を超えた中古住宅を買いました。
敷地約90坪、6LDKです。
部屋がたくさんあり、子供たちには一人一部屋与えています。
車2台分の駐車スペースに家庭菜園も楽しめます。
築30年を超えた家であっても、良い物件さえ見つけることができれば、その先何十年にもわたって住むことができます。
そのため、築30年を超えた中古住宅を購入する際に気を付けるべきことをメモしました。
私が築30年を超えた中古一戸建てを買った理由
家を買ったタイミングは、一番上の子供が小学生になろうとするタイミングでした。
下にはわんぱく盛りの男の子。当時3歳。
これからますます、わんぱくぶりが加速していきます。
さらに、お腹の中にもう一人、男の子がいました。
男の子2人ともなると、家の中はきっと散らかし放題でしょう。走り回って家じゅう傷がつきまくるでしょう。
家の中の傷を気にせず、子供をのびのびと育てたい。
そのように考えたのが大きな理由です。
また、今よりも少なかったとはいえ、当時も借金がありました。
新築で家を買うほど余裕がありませんでした。
新築だと3LDKくらいでも4千万円くらいでしょうか。
自分には気の遠くなるようなローンの額でした。
設備面
外壁
外壁のひび割れや塗装剥がれは見た目を悪くします。
特に、外壁のひび割れ箇所から中に雨水がしみ込んでしまうと、住宅にとってとても重要な木の柱が湿気を含み、腐ることがあります。
腐った木はシロアリの発生にもつながります。シロアリが好んで食べます。
このように外壁のひび割れが大きいようであれば、すぐに補修をしなければなりません。
我が家も2階の壁にひびが数か所入っています。早く治したいです。
擁壁
擁壁(ようへき)とは、コンクリートブロックや石などを使用した壁状の構造物のことです。土砂の重みで流れ出さないようにするために設けたものです。
擁壁もやはり、長い年月が経つと劣化します。大きなひび割れがあるようであれば、直さないといけません。
塀・生垣
高いブロック塀や生垣があると、外から家の中が見えにくくなり、プライバシーが守れるという印象があります。
また、暑い夏には日よけになるとともに、生垣には、植物の葉っぱから放出される水蒸気により気温が下がる効果に期待できます。
しかし、外から家の中が見えにくくなるということは、すなわち、外部から侵入した何者かを近所の人が発見しにくく、防犯上のリスクになります。
監視カメラを設置することも考慮に入れる必要があります。
水回り
外壁の割れと同様、キッチンや洗面台、浴室、トイレなど屋内の水回りでは、水の漏れに注意が必要です。
水がパイプのつなぎ目から外に漏れていると、それが壁の中や床下にしみ込んでしまうことにより、構造材の腐食につながります。
浴室の窓枠に使われている木は湿気を吸いやすく、そのため私の実家では、風呂場から二階の私の部屋までの広範囲にわたり、壁の中の木が腐ってクロアリが巣を作っていました。
夏になると、羽アリが私の部屋に大量発生し、毎年頭を悩ませていました。
また、トイレの水タンクの中では、フローターが劣化していると、満水になっても水が止まらず、ちょろちょろと流れ続けることがあります。
これはまさに、私の住んでいるアパートの部屋の話。
水が止まらない分、水道代が増えることになります。
栓をひねって水を出したときに、茶色い水が出るようであれば、当然ながら水道管の内側は錆ています。
錆が出ると、水道管はもろくなり、配管の厚さも次第に減っていき、最悪破断することが想定できます。錆が出始めたら、できるだけ早いうちに水道管を交換する必要があります。
床・畳
床や畳の上に乗ったときに、床や畳が沈むようであれば、下にある構造材が劣化している可能性が高いです。
床板や畳をめくって状態を確認し、構造材を交換する必要があります。
ガス給湯器・ガスコンロ
ガス給湯器やガスコンロの場合、古くなると不完全燃焼を起こすことがあります。
不完全燃焼を起こすと、一酸化炭素中毒の危険があり、最悪の場合、死に至ります。
ガスが青い炎ならば問題ありません。
オレンジ色ならば、不完全燃焼を起こしている可能性があります。
どちらもメーカーでは製造から10年を寿命として交換を推奨しています。
前回交換したのはいつなのか、チェックしておくとよいでしょう。
電気配線の劣化、漏電
ゴム被覆が経年劣化で表面がべとべとになった状態だと、中の銅線がむき出しになり、電気火災を引き起こすため、大変危険です。
電線を新たに引き直す必要があります。
耐震基準への適合
中古住宅を買うときに覚えておいてほしい年代が2つあります。
まず、最も大事な年代が1981年。
建物がある規模の地震に耐えられるようにするための基準を定めているのが耐震基準です。
この1981年に建築基準法が改訂され、耐震設計に対する考え方や設計基準が大きく変わりました。
地震が起きたときに柱が抜けないよう、柱や梁などの接合部は金物でしっかりと固定することが定められました。
このことにより、1981年6月以降に建築確認を受けた建物の耐震性は、それ以前に確認を受けた建物よりも耐震性が格段に上がりました。
さらにもう一つ大事な年代が、2000年。
1981年の改訂で接合部を金物でしっかりと固定することが定められましたが、知識の十分ではない工務店が施工すると、しっかりと固定されない可能性があります。
そこで、柱と柱の具体的な接合の仕方を法令で示したことにより、どんな施工者でも正しく接合できるようになりました。
30年超の中古住宅を買う場合、
耐震リフォームが行われたか、行われたとしたら何年に行われたのか
確認するとよいでしょう。
ちなみに我が家、まだ耐震工事を行っていません・・・
カードローンの残高が少し減ったら、耐震工事をしたいと思います。
金銭面
住宅ローン控除
住宅ローン減税が適用される中古住宅の条件は
マンション等耐火建築物は25年以内、耐火建築物以外は20年以内に建築されたもの。
または
一定の耐震基準に適合するもの
と定められています。
つまり、築30年の中古住宅では、住宅ローン減税が適用されません。
ただし、耐震基準を満たしていれば、住宅ローン減税が適用されます。
確定申告をすることにより、お金が少し戻ってきます。
売却が困難
ローンが終わるのが20年後だとすると、新築時から50年以上過ぎている場合があります。
適度にメンテナンスしていれば、200~300万円程度なら売れるかもしれませんが、
古い住宅にはなかなか買い手がつかないことが想定されます。
築30年超の住宅は、
- 人生の最後まで過ごす家ととらえて購入する
- 貸家として活用する
のが良いと思われます。
まとめ
築30年を超えた中古住宅を購入する際には、
- 外壁の状態
- 浴室やトイレなど水回りのリフォーム
- 耐震工事
の3点がしっかりされているようだと、購入しても後々大きな出費にはならないのではないかと思います。
この記事を読んでいたみなさんには、良い物件が見つかるといいですね。
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